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業務システム構築ツール

現場部門主導の業務システム構築におけるITベンダーとの付き合い方

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業務システム構築ツールは、プログラミングのコードを記述することなく独自の業務システムを構築できるツールです。そのため、業務部門が中心となってシステム導入プロジェクトを進めることが可能です。ただし、業務部門独力で完結することは難しく、IT部門、ITベンダーそれぞれの強みを生かし、力を合わせて進めるのが重要であることをこれまでに述べてきました。今回は、中でもITベンダーと協力しながら進める際にはどのように関わっていけばよいか、その重要なポイントを解説します。

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業務システム構築におけるベンダーの存在

業務システム構築ツールによるシステム開発に限らず、ITベンダーの力を借りるにあたっては、まず自社にて行うべきことをしっかりと認識する必要があります。

前回の記事で触れましたが、まずは自社内で議論を行い、業務課題や目的を明確にすることが重要です。ここが不明確だと、やりたいことが際限なく広がっていき、計画を超えた時間や費用がかかったり、最終的に目的からずれたシステムが出来上がったりしてしまう恐れがあるためです。

次に、自社の課題などを踏まえた上で、対象の業務範囲、その業務プロセスの改善後の姿を描き、どのようなシステムを構築したいのか、どんな制約条件があるのか、他システムとどういう連携をしたいのかなど、より具体的な要求事項を事前に整理しておくことの重要性も前回の記事で述べたとおりです。これをしておくことにより、目的に合致した最適な提案をベンダーから得られる可能性が高まります。

ITベンダーによってはこのような企画・準備段階に関するコンサルティングなどをサービスの一環として提供しています。前記のようなプロジェクト全体に関するリスクを抑えるために、この段階でベンダーを利用するのも一案です。

業務システム構築ツールによる、失敗しないプロジェクトの特徴

次に、業務システム構築ツールによってシステム構築をする場合に絞り、どのようなプロジェクトがスムーズに進行するか、どのような企業が当初の目的に合致した業務改善を実現しやすいのか、ITベンダーの視点から考えます。

1.全てをITベンダー任せにすることはできない

1つ目の重要な点として「全てをITベンダー任せにすることはできない」が挙げられます。これは業務システム構築ツールによるプロジェクトに限ったことではありませんが、自社が決めるべきことと、ITベンダーなどの専門家に判断を求めることとが明確に意識されているプロジェクトはスムーズに進行する傾向にあります。

2.目的の明確化

2つ目は、繰り返し述べているとおり「目的の明確化」です。言うまでもなく、プロジェクトにおいて発生するさまざまな意思決定場面において、最上位の拠り所であるからです。逆に言えば、これを曖昧にしたままでプロジェクトをスタートすることは非常に危険ということです。そのまま要件が曖昧になり、議論の手戻りが繰り返されることも少なくありません。ITベンダーとの打ち合わせをする前には、要求事項を明確に示せるよう事前に社内でコンセンサスを取り、準備しておく必要があります。そのためにもまず目的を明確にすることです。

3.組織化

3つ目は「組織化」です。業務システム構築ツールによるシステム構築の担当者になった方は、自部門や関連部門から協力を得られるように事前に働きかけ、プロジェクト体制上の役割を明示した上で承認を得ておくことがポイントです。意思決定の権限者や決定ルールを明確化した上で、意思決定に影響力がある人への事前の相談を十分に行うことがプロジェクトをスムーズに前進させます。

言葉が伝わるITベンダーを選び「本音を言い合える関係」を目指す

業務システム構築ツールは、業務専用ソフトと異なり構築できるシステムの用途に制約は有りません。とはいえ、コーディングを必要としない簡便性ゆえに、自由度には限界があります。そうした特性を熟知し、「システムでできること、できないこと」について明確に意見を言ってくれるベンダーを選ぶこと、さらにベンダーが明確な意見を言えるような関係性を築くことがポイントとなります。

その上で、実現できないことについては、業務プロセスを変更するなど対応策をベンダーと一緒に考えて同じ目線を持ちながらプロジェクトを進めていく。こうした姿勢も重要であり、プロジェクト成功のカギの1つとなります。

既にお分かりかと思いますが、ベンダーとの間でこのようなコミュニケーションが成り立つためには、業務システム構築ツールを熟知しているだけではなく、業務について語る製造業のお客様の「言葉」を理解できるベンダーを選ぶ、ということが大切です。

以上、ここまで業務システム構築ツールの活用とベンダーとの付き合い方について簡単に触れてきました。

このブログ全体を通して、業務部門が直面する効率化課題に対する新たなシステム構築手段である「業務システム構築ツール」の特徴、業務システム構築ツールによる業務部門主導でのシステム構築における重要なポイントや手順、そしてITベンダーの活用について述べてきました。読者の皆様が直面している課題の解決策として、ご参考になれば幸いです。

また、弊社ビジネスエンジニアリング株式会社では、業務システム構築ツール「Business b-ridge」をご提供しています。様々な業務での利用シーンも掲載しておりますので、ぜひ一度ご覧ください。

bbブログとは
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業務改善を支援しているBusiness b-ridge運営メンバーが、現場の肌感を交えて課題解決のヒントとなる情報をお届けするブログです。
【執筆メンバー:塩見 拓、土井 聡、平井 理博、三浦 淳平】
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