カテゴリー:SCM

サプライチェーンの取組み現場から
~社外との情報連携で
いいとこ取りの Business b-ridge!~


サプライチェーンマネジメントの本質は、「チェーンの関係者間で、モノと情報を同期して流すこと」と言われますが、言うは易く行うは難し、ヒトが違えば、会社が違えば、なかなか思うようにいかないのが現場の実感です。特に最近は、変品種・変量&グローバルでの調達・生産・販売が進んでいるため、サプライチェーンの連携相手が毎年変わる、などという状況も当たり前の風景になってきています。自社グループ内での連携であれば、専用システムなどそれなりにお金を掛けて、連携を図ることもできるでしょうが、全くの他社と、それも常に組み変わる可能性があるとなると、メールとそのファイル添付で対応するしかやりようがないのが現実です。しかしその場合、現場は大きく二つの問題に苛まれることになります。

関連情報が散逸する問題

一つ目は、関連する情報があちこちに散逸し、結果だけ見ても理解できなくなる問題です。
例えば、製品のモデルチェンジを控えているA社では、生産委託先のB社に対し、(A社の)販売予定に連動した生産予定を毎週連絡して欲しい、と頼んでいるとします。新製品やモデルチェンジの発売後しばらくは、販売の予定と実績が大きく変動・乖離する可能性があるため、実態に合わせて数字をきめ細かく調整していく必要があるからです。

その際、日程表を表計算で作成し、A社とB社で数字をメンテしていくと共に、特記事項や変更理由などの付加情報がやり取りされますが、後者の特記事項や変更理由などは、
・表計算内にフキダシで書き込む
・表計算を送る際のメール本文に書き込む
・表計算送付とは別に、メールや電話で内容を補足する
などの手段がとられます。

ただ、
1. 付加情報は原則表計算内にフキダシを入れる、と決めているが、
2. 今回はたまたま入れ忘れたので、
3. 後追いで至急メールを入れた、まではよかったが、
4. そのまま(後追いで)フキダシを入れるのを忘れて、
5. 次に表計算を見ただけでは、そうなっている理由が分からない、
6. いつしか、フキダシを入れる原則が崩れてしまった。
というようなことが起こり、関連する情報があちこちに散逸してしまうことが多々あります。
その上、A社とB社の担当者以外にはメールのccが入っていたりいなかったりしたならば、最新日程表の背景は、担当者本人に聞かない限りわからない、といったおまけまで付く次第です。

サプライチェーン:情報散逸の例

図1:情報散逸の例



俗に言われる「先祖返り」の問題

もう一つの問題は、俗に言われる「先祖返り」です。
先の例のA社ですが、ある時点で計画に改訂が入ったため、A社の担当者は改訂版を委託先のB社とC社に送付し、それぞれの納入予定を追記して返すよう依頼しました。
委託先B社の担当者は、A社からメールを受け取ったその場で、納入予定を追記して返信しました。
委託先C社の担当者ですが、A社からメールを受け取った際に、急ぎの他の用件が入っていたので、後日対応することにしました。

さて後日、C社の担当者は「たしか3日前に受け取ったな」とメールを検索したところ、「あったあった」と添付ファイルをダウンロード、同じく納入予定を入れてA社に返信しました。
B社・C社からの返信が揃ったA社の担当者、日程表を一つにマージしようとしたところで、「あれ、何だか数字が違っている?どれが正なんだ?」

実はC社からの返信が、改訂版ではなくその一つ前の添付ファイルをメンテしたものだったのです。C社の担当者が見つけた3日前のメールの半日後、再度改訂が入ったメールがA社から飛んでいたのですが、C社の担当者はこれを見落としてしまっていたのです。
そうと分かるまで、A社の担当者は今回の依頼に関して
1. 自分が送ったメールとそれらの添付ファイルを全部確認し、
2. B社・C社からの返信内容も全て確認し、
3. C社担当者に電話を掛け、オペレーションを直接確認して、
やっとミスの理由を突き止めたのでした。
このような「先祖返り」は、その関係者が増えれば増えるほど、リカバリの手間も級数的に増大するため、ただでさえ時間に追われている現場を更に混乱させることになります。

サプライチェーン先祖返りの例

図2:先祖返りの例



いいとこ取りの解決策 Business b-ridge!

これらへの解決策としては、Webで情報共有するシステムを立ち上げるという手があり、過去多くの現場でも取り組まれてきましたが、現場への負担・変更の手間・構築費用の面から、なかなか定着にまで至っていないのが現状ではないでしょうか?
我々の提唱するBusiness b-ridgeは、メールとWebの情報連携のいいとこ取りを狙っており、特に上記のようなケースへの適用を念頭に、現在、先進ユーザー様のご協力を得て実証運用の準備に入っております。
具体的な効果が見えてくるのはこれからですが、今のところ現場の印象も悪くなく、必ずやよい結果が得られると期待しております。
特に先祖返り対応に関しては、サプライチェーン情報の連携のみならず、技術情報への連携にも適用できるよう、取り組みを強化しているところです。ご期待下さい。

サプライチェーン:b-ridgeはメールとWebのいいとこ取り

図3:b-ridgeはメールとWebのいいとこ取り



東洋ビジネスエンジニアリング株式会社
大橋 基
設計・生産・営業分野の業務改革、製造業の事業構造改革を多数支援。
更に新規事業の立ち上げに当事者として従事した後、東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)に参画。
関西人らしい、調子の良さと押しの強さを武器に、現場を巻き込んでのベタなコンサルティングの実践を身上としている。

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